近視進行抑制治療

近視の進行を抑える目薬をご存じですか?(自費診療)

6歳~12歳までのお子さまをお持ちの保護者の方へ

お子さまは黒板の字はしっかり見えてますか?学校検診で紙をもらってきている方もおられると思います。

ところで、最近、近視の進行を抑えることができると推測される目薬が、全世界の眼科の学会で注目されています。

近視進行を抑える目薬による治療

商品名はマイオピン、成分はアトロピン0.01%(低濃度アトロピン)といいます。
当院でも、シンガポールから直輸入し、院内で処方を始めました。【マイオピンの製造販売元のHPはこちらへ】

シンガポールの研究では寝る前に1回点眼するだけで、目薬をしていない子供に比べて平均約50%の近視進行の抑制を認めたとのことでした。
副作用は夜、途中でお子さまが起きてしまった場合、ピント調整がぼけますので、見えにくいです。全身的な副作用はいまのところ、ほぼ報告されていません。

 院長の息子、娘も毎晩しています。しかし、誤解しないでしてほしいのは視力を回復する薬ではないです。現在のところ、手術以外の方法で近視を根治的に回復することはできません。もちろん、手術はこどもたちには適応がありません。

正直、2012年くらいから低濃度のアトロピン点眼液が近視進行抑制に有効であろうという説はでていました。しかし、当時は私も「夢の話」として、その効果を疑っておりました。しかし、現在では、下記のサイトでも紹介されているように有効性の証拠が固まりつつあります。日本を含め全世界のあらゆる施設で再試験中ですが、試験が終わって日本国のお薬の認可が下りるかどうかもわかりません。

近視についてわかりやすいサイト

私の所属する日本眼科学会、日本近視学会のHPでわかりやすくまとめます。

①「近視・遠視・乱視」について詳しくわかりやすくまとめたサイト

病名から調べる

②日本近視学会監修「親子で学ぶ近視予防サイト」

近視の抑制・治療 | 親子で学ぶ近視予防サイト | 日本近視学会監修
日本近視学会が監修した、親子のための近視予防サイトです。知識を深めて近視を事前に予防しましょう。

その他有効とされる治療

いまのところ、近視の進行を抑える方法で証拠が固まりつつあるのは、この目薬と「オルソケラトロジー」です。
オルソケラトロジーとは、寝たままハードレンズを装用し、寝てる間に角膜(黒目:実はレンズの役割をしています)を平べったく変形させ、朝に外して、裸眼で過ごせるように矯正する方法です。この方法だと、昼間に裸眼で過ごせるだけでなく、近視の進行を抑制すると言われています。ただ、欠点として費用が数十万単位で高額(自費)であること、寝たままコンタクトすることで、アレルギー性結膜炎を発症しやすく、寝ている間に目を擦ってしまって、黒目に傷ができたりしやすいことです。子供にとっても、経済的にもハイリスク、ハイリターンな治療といえます。上記の点眼薬と併用することも可能です。施設としても導入には高額な費用が必要なこともあり、当院ではおこなっておりません。

当院で点眼治療にかかる費用 (当院での近視進行抑制治療の費用:自費診療)

1回の検査代と診察代1100円(税込み)
目薬1本(約1ヶ月分)3300円(税込み)

初回は1本のみの処方とさせていただきます。その後は1-3本まで相談に応じます。法律の基づき、処方には毎回診察と検査が必要です。また、保険診療とは別の日に来院していただく必要があります。最低2年は継続することをおすすめしますが、途中で中断するのも自由です。ただし、返金、返品はお断りいたします。

1日当たりの費用:イメージとして缶ジュース一本分(約130円)やちょっとした掛け捨て生命保険くらいの価格になります。しかし、治療に適切な時期が、無情にもすぐに過ぎ去ってしまうのも現実です。当院としても、少しでも多くの方に喜んでもらうため、神戸市内の他院に比べても比較的良心的な価格で診察・処方しています。しかし、大半の方にとって、費用も決して安いとは言えないと思います。家族会議でよくよく話し合ってください。

※今後も学会等で追試験の結果を随時入手し、皆様へ報告いたします。万一、かなり効果が薄い、重篤な副作用が判明した場合も報告します。ただし、返金、返品はいたしませんので、あらかじめご了承ください。

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