その他見え方に関する症状

その他

色が分かりにくい

色覚異常である可能性があります。眼の奥にある網膜という組織には、錐体細胞と杆体細胞という2種類の視細胞(光を感知する細胞)が存在します。錐体細胞は赤などの長波長に反応するL錐体、緑などの中間波長に反応するM錐体、青などの短波長に反応するS錐体の3種類があり、色覚異常はこの錐体細胞の異常によって発症します。L錐体に異常があると1型色覚、M錐体に異常があると2型色覚、S錐体の異常は3型色覚と呼びます。

色覚異常の頻度:日本においては男性の20%、女性の0.2%であり、女性の保因者は10%いると言われています。

時期による分類

生まれつきの色覚異常(先天性色覚異常)

大半は生まれつきの遺伝子異常であり、以前は色盲や色弱といった言葉が使われていました。先天色覚異常は程度により、1色覚(以前の全色盲)、2色覚(以前の色盲)、異常3色覚(以前の色弱)に分類されますが、通常色覚異常と言えば、1型色覚や2型色覚、または2色覚や異常3色覚のことを指し、これらを先天赤緑色覚異常とも言います。

後天性色覚異常

眼の病気によって生じることもあり、糖尿病による網膜症、緑内障、視神経疾患、心因性などによって色覚異常を呈することもあります。

暗いところで見えにくい

夜間やトンネル、映画館など、暗いところで見えにくいのを夜盲と言います。

原因

網膜色素変性、網脈絡膜萎縮の症状のことが多いです。

目の血管の病気の場合

代表的なものとして糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症があります。

虚血の強い場合、特に汎網膜光凝固術後では暗いところで感度が落ちます。

考えられる疾患
  • 網膜色素変性
  • 糖尿病網膜症

光視症

視野の端の方に稲妻の様な光が走るといった自覚症状を言います。

原因

外傷

頭や眼をぶつけたり、指で強く押したりすると見えることもあります。

飛蚊症

上記を伴うようであれば、網膜裂孔、網膜剝離の重篤な病気可能性もあるので、早期の眼科受診が必要です。

偏頭痛や脳血管障害に伴うもの

だんだんと広がって目の前一杯になり、10分程度で回復し、その後片頭痛がでると、閃輝性暗点の可能性が高いです。

精神疾患が疑われる場合、当院のお隣に精神科専門医がおられます。ご相談ください。
芦屋 もの忘れと心の診療所

手元が見えにくい

手元の字が見にくい、ぼやけるなどの自覚症状です。

原因

老視(一般的にいわれる老眼)

最も頻度が高いです。老視は40歳前後から症状を自覚することが多く、眼の調節機能が低下して近くのものにピントが合わなくなる、加齢による症状です。治療として眼鏡、コンタクトレンズで矯正を行います。

長時間にわたる近業

最近ではスマートフォンやタブレットの普及により長時間画面を見続ける機会が多くなっており、若い年代の方でも老視のような症状が起こることがあります。加齢による変化とは異なり一時的な症状です。ものを見るときの適切な距離と時間を保つことで予防ができます。

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