ものもらい(麦粒腫)、霰粒腫

麦粒腫

麦粒腫と原因

一般的に方言で「ものもらい」「めばちこ」「めいぼ」と呼ばれるものです。

原因は黄色ブドウ球菌をはじめとする細菌感染によるものです。眼瞼には、涙や汗の分泌腺(マイボーム腺)や毛穴がありますが、その小さな孔から細菌(主に黄色ぶどう球菌)が感染して症状を引き起こします。

症状

①一般的には抗生物質の点眼、軟膏や内服薬を処方します。

②重症の場合は切開して膿を出すこともあります。

霰粒腫

霰粒腫と原因

眼瞼(まぶた)の中にできた小さな固い腫瘤です。涙の成分を分泌する脂の腺(マイボーム腺)の出口がつまり、その中に粥状の分泌物がたまって肉芽腫を形成したものです。麦粒腫と異なり、細菌感染を伴わない無菌性の炎症です。

症状

瞼の腫れや異物感です。典型例では痛みも赤みもなく、眼瞼にコロコロとしたできもの(腫瘤)を触れます。

急には大きくなりませんので、しばらくの間は経過を見ていても構いませんが、自然に治ることはまずありません。

★炎症を伴った場合は麦粒腫と似た症状が出ることがあり、これを急性霰粒腫と呼びます。

治療

①早期であれば、霰粒腫を穿刺したり、副腎皮質ステロイド薬を注射することで治ることもあります。

また、急性霰粒腫に対しては、まず抗生物質などで消炎をはかります。

②時間が立っている場合は霰粒腫を包んでいる袋ごと摘出する手術が必要です。当院では対応できる施設に紹介します。

★高齢者では悪性腫瘍との鑑別が必要であることもあり、注意が必要です。繰り返すようであれば、大きな病院で摘出した組織にガン細胞がないか、病理医へ鑑定してもらうこともあります。

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